西本歯科医院ブログ

2024.12.10

虫歯と知覚過敏は何が違う?それぞれの原因や対処・予防の方法を解説

虫歯と知覚過敏は何が違う?それぞれの原因や対処・予防の方法を解説

歯の症状で痛みを感じるという点でよく似ているのが、「虫歯」と「知覚過敏」です。
症状だけで比較してみると、非常によく似ていますが、それぞれの原因は大きく異なります。

今回は、「虫歯」と「知覚過敏」の違いやそれぞれの原因・対処法・予防法について解説します。

「虫歯」と「知覚過敏」には違いがある!それぞれの原因とは?

「虫歯」と「知覚過敏」はどちらも症状は似ていますが、いくつかの大きな違いがあります。
その違いとは、次のようなものです。

痛みが継続する長さの違い

大きな違いとして挙げられるのが、痛みが継続する長さの違いで虫歯の場合には、歯の痛みが常に続くという状態です。
持続的に痛みが続くため、他のことに集中することができなくなってしまう場合もあります。

一方の知覚過敏の場合には、虫歯のように常に痛みが続くというものではなく、一時的に痛みが出るものの、痛みが継続するということは少ないのが特徴です

歯を叩いたときの反応の違い

それから、もう1つ大きな違いとして挙げられるのが、歯を叩いた場合の反応の違いです。
虫歯の場合には、歯を叩いた場合、全体に響くように痛みを感じるケースが多いです。
反対に、知覚過敏の場合には、歯を叩いても痛みが出ないことが多くなっています。

症状の発生原因にも違いがある

虫歯の大きな原因は、プラークです。
このプラークには、多くの細菌が含まれており、その細菌が出す酸により、歯が溶かされてしまうのが虫歯の主な原因となっています。
また、この細菌は糖分などを栄養としているのも特徴です。
そのため、糖分を多く含む飲食物が好きな人は、虫歯のリスクが高まると言えるでしょう。
知覚過敏の大きな原因は、歯周病・加齢・歯ぎしり・食いしばりなどです。
その他にも、ホワイトニングや虫歯の治療後に知覚過敏の症状が出る場合もあります。

対処法・予防法について

虫歯と知覚過敏の症状は似ていますが、さまざまな違いがあることを解説しました。
また、原因が異なることも解説しましたが、虫歯や知覚過敏を防ぐためには、どうすればよいのでしょうか?
それぞれの対処法・予防法についても紹介します。

虫歯と知覚過敏の対処法

虫歯は初期段階の場合を除いて、自然治癒することはありません。
とくに、虫歯による歯の痛みを感じているという場合は、かなり虫歯が進行してしまっていると考えられるため、できるだけ早く歯科医院での診察・治療を受けることが重要となります。
患部を冷やす、市販の痛み止めを服用することで、一時的に痛みを緩和することが可能ですが、これはあくまでも一時的なものです。
知覚過敏は、一般的には痛みが一時的に続くものですので、軽度の場合であれば自然治癒に期待することもできます。
ただし、歯周病などによって知覚過敏になっている場合には、歯科医院で診察・治療を受ける必要があります。

予防法について

虫歯の予防法は、セルフケアと定期的な歯科医院の受診です。
セルフケアとは、歯磨きのことで歯磨きをすることで、虫歯の原因となるプラークを取り除くことができます。
また、プラークの栄養となってしまう、糖分を多く含む飲食物を避けるのも予防法の1つです。
セルフケアだけでは、難しい部分もあるため定期的に歯科医院を受診して、虫歯を予防しましょう。
知覚過敏については、加齢が原因で起こる場合もあるため、完全に予防するというのは難しいですが、歯を磨く際には力を入れ過ぎず、優しく磨くのも予防法の1つです。
力を入れて磨くと、歯もしくは歯茎が傷つく、削れることによって知覚過敏の症状を引き起こす可能性があります。
そのため、歯ブラシの毛先も柔らかいものを使用するとよいでしょう。
加えて、知覚過敏の原因は複数あり、原因を特定するのは困難なので、定期的に歯科医院を受診することも大切です。

まとめ

虫歯と知覚過敏は、痛みが出るという点で似ていますが、原因が大きく異なります。
また、さまざまな違いもあるのです。
さらに、対処法や予防法も異なる点を理解しておきましょう。
自分で判断するのは難しいので、歯科医院に相談して、適切な治療を受けることが大切です。

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この記事の著者

院長・歯科医師 西本雅英

院長・歯科医師 西本雅英

略歴

平成2年

大阪大学歯学部卒業
SJCDベーシックコース修了
藤本研修会補綴コース修了
MSPDマイクロスコープコース修了
SJCDマイクロスコープコース修了

平成9年4月

西本歯科医院開業
所属学会

日本歯科審美学会

大阪大学歯学部同窓会学術委員会副委員長

日本顎咬合学会

日本歯科無痛治療協会

日本顕微鏡歯科学会

アートオブデンタルエステティック

京阪神咬合臨床研究会