歯の健康は、健康的な生活を送る上で重要なポイントになります。
歯磨きも当然ながら重要ではあるのですが、生活習慣を見直すことで歯の健康をより高めることができるのです。
そこで今回は、歯の健康を保つための生活習慣について解説します。
目次
食生活の見直し
まずは、歯と深い関係にある「食生活」についての見直しです。
間食を控える
歯の健康を守るためには、間食ようするに「おやつ」を控えることが重要です。
間食の後に歯磨きをする習慣がある方は少ないでしょうし、間食となると甘いものが中心になるでしょう。
そのため、虫歯や歯周病のリスクを高めることになるのです。
糖分を控える
先ほどの内容にも重複しますが、甘いものを控えることも歯の健康を守るために重要なことです。
糖分は虫歯菌の栄養になりますので、普段から間食などで甘いものを多く食べていると虫歯のリスクが高まります。
ただし、甘いものが好きな人の場合だと甘いものを制限するとストレスの原因になる可能性がありますので、ストレスを感じない程度に制限することをおすすめします。
柔らかいものばかり食べない
食べ物については、柔らかいものばかり食べないことも歯の健康には重要なことです。
咀嚼することは唾液の分泌に重要なことであり、柔らかいものばかり食べると唾液の分泌が弱まってしまい、口内の洗浄作用が低下してしまいます。
適度に硬い食べ物も食べるようにして、唾液の分泌を促進しましょう。
酸性の食品ばかり口にしない
食べ物の中には、酸っぱい食べ物や炭酸飲料のように、酸性に偏っている食べ物もあります。
酸性の食品ばかり口にしていると、口内が酸性になり、歯が溶けてしまうのです。
酸っぱい食べ物や炭酸飲料を好んで口にしている場合は、少し控えるようにしたほうが良いでしょう。
嗜好品に関する見直し
次は「嗜好品」に関する生活習慣の見直しについて解説します。
タバコを控える
「タバコ」は、歯の健康を阻害する大きな要因となります。
喫煙することにより歯周病の発症リスクが高まることがわかっており、タバコを吸う本数が多い人ほどリスクを高めるのです。
喫煙は歯の健康以外にも不健康のリスクを高める要因となりますので、全く吸わないことは難しいとしても吸う本数を見直すことをおすすめします。
アルコールを控える
「アルコール」も、歯の健康を損なう原因になる可能性があります。
アルコール自体は虫歯などのリスクには関係しないのですが、アルコールの利尿作用により体の水分が奪われてしまうことが問題なのです。
口内の水分も奪われて乾燥状態になると自浄作用が働かなくなりますので、飲酒量が多い方は飲酒量を控えて、飲酒後はきちんと水分補給をするようにしましょう。
その他の生活習慣の見直し
最後に、それ以外の生活習慣についての見直しを解説します。
ストレスを溜めない
現代社会はストレスを溜めやすいと言いますが、ストレスを溜め込むことも歯の健康を損なう原因になる可能性があります。
ストレスを溜めてしまうと、唾液の分泌量が少なくなってしまうのです。
唾液には口内を洗浄する役割がありますので、唾液量が減るとこの洗浄作用も低下してしまいます。
また、ストレスを感じると歯ぎしりをしてしまう方もおられますが、これも歯を傷つけてしまう原因になるのです。
適度にストレスを発散して、唾液が正常に分泌されるようにしましょう。
歯磨きの習慣
歯の健康を守るためには、歯磨きをきちんと続けることが重要です。
きちんと磨けていると思っていても磨き残しは多いので、全体をしっかりと磨くことを意識して歯磨きをしましょう。
なお、歯磨きはやればやるほど良いというわけではありません。
歯磨きを1日に何度もすると歯や歯茎を傷つける原因になり、そこから口腔内トラブルの原因になってしまう可能性があるのです。
そのため、歯磨きは朝と夜の1日2回を目安として行うと良いでしょう。
歯科医院の定期検診を受ける
歯の健康を守るにあたっては、定期的に歯科医院で歯の状態をチェックしてもらうことをおすすめします。
こまめに歯科医院に通院することにより、ご自身では確認できないような歯や歯茎の異常を見つけ出すことができるのです。
仮に虫歯や歯周病になっていたとしても、初期の段階で見つけることができれば最低限の治療で済みます。
また、予防歯科を利用することにより歯の健康を守るための適切なブラッシングを指導してもらうこともできますので、日々の歯磨きのクオリティが向上するというメリットもあるのです。
海外では予防歯科が浸透していますが、日本ではやはり虫歯などの症状が出てから歯科医院に通院するという方が多く見られます。
健康な歯をいつまでも残すためには、予防歯科を利用することを検討してください。
まとめ:問題ある生活習慣を見直して歯の健康を守ろう
生活習慣の中には、歯の健康を損なうものも含まれています。
きちんと歯磨きしていても、リスクのある生活習慣を続けていると健康な歯を残せなくなるかもしれません。
いつまでもご自身の歯を残しながら生活するためには、歯の健康を損なうリスクのある生活習慣を見直し、歯と体の健康をしっかりと維持してください。
この記事の著者
院長・歯科医師 西本雅英
平成2年
SJCDベーシックコース修了
藤本研修会補綴コース修了
MSPDマイクロスコープコース修了
SJCDマイクロスコープコース修了
平成9年4月
日本歯科審美学会
日本顎咬合学会
日本顕微鏡歯科学会
京阪神咬合臨床研究会